まもなく夏休み!
プールに海水浴、ラヂオ体操や虫取りなどなど。
子どもたちにとっては楽しい期間の始まりですね!(でも宿題は忘れずに!)
モクモクは山々に囲まれた自然が残る場所にあります。
森に川に田んぼなど。生き物が生息するにはもってこいの環境です。
普段から虫などは園内で見ることができますが、じっくりと観察したことはありません。
そこでせっかく園内にたくさん生き物がいるんだからみんなで探しに行って観察を
してみよう!ということで、今週の土曜と日曜で「夏の虫探し探検隊」イベントを開催しました。
通常のイベントだとモクモクのスタッフが担当をさせていただくのですが、
生き物になるとやはり専門的な知識が必要になってきます。もちろん虫好きのスタッフも
いるのである程度はわかるのですが、「聞かれた時に困る時がある・・・」と
どのような内容にしようか・・・と悩んでいた時に、三重県の総合博物館さんと縁あって
学芸員さんが来ていただくことができるようになり、開催をすることになりました。
今回、来ていただいたのは三重県総合博物館の昆虫の担当をされている学芸員の
大島康弘先生とお供として植物を担当されている森田奈菜先生のなんと2名に来ていただきました!
大島先生は昆虫学を研究されいて専門はチョウチョだそう。しかも博士号を持っておられるので
まさに“先生”でございます。
当日参加の方は25名。まずは大島先生からスライドを使って虫についての簡単なクイズと説明を
していただきます。
実は先生には事前にモクモクに来ていただいており、観測場所やどんな生き物が生息しているかを調べていただいていました。
「今日見ることができる生き物たち」という前提で虫のクイズや体についてお話をしていただきました。
みんな真剣に聞いています。
「この辺りにはこんな虫たちがいるよ」と実際に国内や近隣で採取した標本も持ってきていただきました。
お話が終わるといよいよ虫を探しに行きます!
場所はモクモクの近くにある「オカエリ自然農園」。草原や小さな池があり、ほとんど人が入らない状況に
なっているので生き物がたくさん生息しています。
到着するとまずは自由に虫取りタイム!
みんな暑さを忘れて夢中に網を振り回しています。
一番よく見ることができたのはトンボです。
こちらは「ハッチョウトンボ」
日本だけでなく東アジアに生息している“世界最小のトンボ”です。
大きさは1円玉ほどで、赤色はオス、メスは茶褐色をしています。低地の湿地や湿原に生息しているトンボです。
最大の大きさのオニヤンマもいたので「世界最大と世界最小が一度にみれた!」ことになりますね。
これは「ハラビロトンボ」。名前の通りお腹の部分が広くなっています。
こちらもオスは赤く、メスは黄色とそれぞれ違う色をしています。
「イトトンボ」の仲間もたくさんいました。
左から「キイトトンボ」「モートンイトトンボ」「クロイトトンボ」「セスジイトトンボ」などなど。
もちろん「シオカラトンボ」や「オニヤンマ」「ギンヤンマ」も飛んでいました。
おぉっ! 先生の網長い!!
シュシュっと竿を伸ばして、サッっと網に捕まえたのは
「ショウジョウトンボ」。真っ赤な体で特に目立っていたトンボです。
みんなで集まって説明を聞いています。
トンボは捕まえて確認できた種類はなんと「13種類」でした。
先生も「このエリアだけでこれだけのたくさんのトンボが見られる場所はなかなかないですね」
と言っていただきました。
今度は水辺を観察してみよう!
と池に入ってゴソゴソを網を動かします。
何かいるかな・・・?
見つけたのは「アメンボ」。田んぼなどでよく見かけますが、先生がみんなに近づけて「匂いを嗅いでごらん?」と。
嗅いでみると・・・甘い匂いがします。
「アメンボは“飴棒”と書くんだ。それは体から『飴のような甘い匂い』がするからだよ」と聞いて、みんなはビックリ!
他にも「クロメダカ」や「コオイムシ」「マツモムシ」「ドジョウ」などたくさんの生き物がいました。
先生が、昆虫を探すのはいいことですが、守らないといけないこともあるからね。と
・水場や足を踏み外すこともあるから 「ふざけないこと」
・虫はどんどん捕まえて近くでじっくり観察しようね。でも 「たくさん取りすぎないこと」
・捕まえて持って帰った虫は 「必ず最後まで飼育すること」
みんなも先生の話を聞いて「うんうん」と納得していました。
1時間という短い間でしたが、色々観察できて先生の話も聞けて子どもだけでなく大人の方も楽しんでいました。
今回は夏の虫ということで、先生との出会いもあり開催が実現しました。
終わってから先生とのお話で、「また機会があればやりたいですね〜」と言っていただき、
まだ日程などは決まっていませんが、秋にも開催したいなと思っています。
その時はぜひ参加してみてくださいね。
ファーム企画 中川こーぢ